2025-09

モノとチャトラの物語

「ありのままでいい」と思えた日─自己肯定感の最終章|猫物語75話

その日は雨上がりの朝やった。窓辺に差し込む光の中で、モノはじっと自分の毛並みを見ていた。「ぼくの毛、なんやツヤもないし、チャトラみたいにきれいじゃないな……」小さな声でつぶやいたとき、胸の奥に重たいものが広がった。ずっと「もっとちゃんとせな...
モノとチャトラの物語

「永遠じゃない」ことを受けとめる─儚さと命の循環|猫物語74話

縁側に座って、ソラ君は庭の花をじっと見つめていた。昨日まで鮮やかに咲いていた花が、今朝はもうしおれている。「……なんで、こんなに早く枯れてしまうんだろう」その声は、どこか寂しさを含んでいた。チャトラがそっと隣に腰を下ろす。「ソラ君、花は永遠...
モノとチャトラの物語

恐れに名前をつける─影の統合とインナーワーク|猫物語73話

夜、屋根裏の隅でチャトラがじっと丸くなっていた。モノが声をかけても返事をしない。そのすこし離れた物陰で、ソラ君が静かに横たわっていた。まばたきひとつせず、けれどチャトラの方だけを見つめている。「チャトラ、どうしたんや?」やがて小さな声が返っ...
モノとチャトラの物語

ほんとうの世界─認知の転換と悟り|猫物語72話

ある日の夕暮れ。モノは窓辺に座って、空の色をじっと眺めていた。オレンジから群青へと変わっていくグラデーション。けれどモノの目には、それが「夜が迫ってくる暗さ」として映っていた。「なんや……だんだん、世界が沈んでいくみたいや」そうつぶやくモノ...