言葉がすれ違うときに|小さなケンカと仲直り 猫物語11

モノとチャトラの物語

それは、ふたりにとって特別な日になった。

きっかけは、ささいなことだった。

「ねぇ、モノ〜。なんで昨日、先にクッション取ったの?」

 

「え?チャトラがいつも使ってない方で寝てたから、いいんかなって思って……」

 

「わたしは昨日、敢えてあっちにしてただけやし!」

チャトラのしっぽが、めちゃめちゃ太くなって立ってた。

「……もういい!」

そう言って、チャトラはぷいっとベランダに出て行ってしまった。

残されたモノは、しょぼんとした顔でおにぎりを見つめていた。

「……あんなに怒るとは、思わんかったな、、そんな酷いことやったんやろか」

 

夜になっても、チャトラは戻ってこなかった。

しーんとした部屋に、モノの寝返りの音だけが響いた。

だけど翌朝。

モノがぼんやり玄関を見ていると、チャトラが、ふらっと戻ってきた。

「……ただいま」

 

 

「おかえり、チャトラ」

 

「……ちょっと、、、わかってほしかった。。」

 

「うん。ごめん。話聞く」

 

ふたりは、いつものクッションを分け合って、少しずつ、心をほどいていった。


モノとチャトラより、あなたへ

ケンカって、悪いことじゃない。

「わかってほしい」「気づいてほしい」その想いがあるからこそ、すれ違いも生まれるのにゃ。

すれ違った分だけ、ほんとうの想いを伝えるチャンスがあるのにゃ。


筆者のことば

ケンカのあとに、ちゃんと話せた経験があると、
わたしたちは「人とはわかり合うことができる」って希望を持てます。

小さなすれ違いでも、怖くなって黙ってしまうクセがある人も多いけど、

「ごめんね」や「ほんとはこう思ってた」って言葉を交わせる場があると、それだけで心はほぐれていく。

この物語が、そんな勇気のきっかけになるといいなって思いました。
わたしは、喧嘩するのが本当に無駄だと思っているタイプで。
お互いに、気遣いつつ、話し合いができればいいと思っていたタイプです。

なので、声を荒げたりするのが本当に意味がわからなかったんですよね。
でもね、わたしの夫は基本のトーンが、怒ってるんです!笑
え?なぜ?と思うのだけど。


心理学的に見る「修復の対話」と安心感の回復

心理学では、人間関係における「衝突のあとの修復」が関係の質を大きく左右することが知られています。
とくにJohn Gottman(1999)の研究によれば、「衝突があったとしても、その後に“修復”できるカップルや親子関係は、長く良好な関係を保てる」とされます。

また、「感情を表現すること」は、自分の心を整理し、他者との距離を縮める鍵になります。
臨床心理学の文脈では、「感情のラベリング(emotion labeling)」「自己開示(self-disclosure)」によって、自分の気持ちを言葉にすることが、不安やストレスの軽減につながるとされています(Pennebaker, 1997)。

「ほんとはこう思ってた」と伝えることには勇気がいりますが、相手に誠実さや信頼のメッセージが届くと、
脳内のオキシトシン(愛着ホルモン)も分泌され、安心感や絆を強める効果もあるといわれています。

そして何より、「黙ってしまうクセ」がある方にとっては、小さな一言でも大きな一歩です。
その一歩が、「わかりあえるかもしれない」という希望を育て、新しい人間関係のパターンを築くことにつながります。

だからこそ、わたしたちは何度でも、対話することを選んでいい。
この物語が、そんな対話の「小さな入口」になれたら嬉しいです。


🪶心のワーク|“わたしの本音”を感じてみよう

  1. 最近、誰かとすれ違った出来事はある?
  2. そのとき、あなたはどんな気持ち、感情を飲み込んだ?
  3. その気持ち、感情に、どんな言葉をかけてあげたい?

紙に書き出して、自分の気持ちに気づいてあげてください。直接相手に伝えられなかった言葉でも自分の体の外に出すことで、とてもスッキリするのです。

 

📘 Kindle書籍も公開中

心にそっと寄り添うストーリーと、心理学のエッセンスをぎゅっと詰め込んだ 4冊をKindle出版しています。

📘 Kindle書籍も公開中

心にそっと寄り添うストーリーと、
心理学のエッセンスをやさしく織り込んだ 4冊
Kindleで出版しています。

悩んだとき。
ひとりで抱え込みそうなとき。
まだ「相談」と呼べるほど、言葉になっていないとき。

自分の本音がどこにあるのかわからなくなった心に、
小さく光が灯るように──
あなたが あなたに戻れるように──

そんな願いを込めて書いています。


🌊 第4作目:『水のほうへ ―― 光と闇の法則・澪編』
がんばっているのに、なぜか息が苦しい。
ちゃんと話しているはずなのに、心がすり減っていく──
「強くなること」を選び続けてきた女性・澪が、
もう一度“自分に戻る”までを描いた、静かな再生の物語。
境界線・呼吸・安心感をテーマにした一冊です。


🌙 第3作目:『話してるのに伝わらない夫と、心がすり減る妻』
「どうしてこんなにすれ違うの?」
「話しているだけなのに、なぜ傷つくの?」
夫婦・パートナー間で起こる
見えない心理のズレを言語化し、
境界線の視点からほどいていく一冊。


🪞 第2作目:『光と闇の法則 ―― わたしを映す8つの鏡』
HSP気質、インナーチャイルド、自己肯定感の低さ──
心の奥にあるテーマを
「8枚の鏡」という物語構造で、やさしく見つめ直す本。
自分を責めるループから抜けたい人へ。


🥚 第1作目:『わたしと仲直りする優しいレッスン』
完璧主義、罪悪感、自分責めに疲れてきた方へ。
セルフ・コンパッション(自分への思いやり)という
新しい選択肢を、具体的な実践とともに届ける
『読むだけで少し楽になる』心のレッスン帳。


📚 どの本も共通しているのは、
答えを押しつけないこと。
無理に変えようとしないこと。

読むことで、
「あ、戻ってきたかも」
そんな感覚を思い出してもらえたら嬉しいです。

よければ、あなたの本棚にも一冊、
今の心に合うものを迎えてもらえたら──。

📚 シリーズ全話はこちら

モノとチャトラの物語全話はこちら:
https://kyoko.work/category/monotochatora/

🌙 無料カウンセリング、LINE・メールで受付しています。

HSP気質で、人との距離感に悩んだり、
「ちゃんとしなきゃ」と自分に厳しくしてしまったり。
夫婦のトラブル、恋人同士のトラブル。これって別れた方がいいのかな?
なんてお悩みの方に。🕊LINEで・メールで【無料】のご相談、受けつけています。現在繁忙のため、返信にお時間いただく場合がございます。

「わたし、このままでいいのかな?」
「ちゃんとできない自分を責めちゃう」
そんなモヤモヤも、心の奥にある『あなたの願い』も、大切に聴かせてくださいね。

── ひとりで抱え込まなくて、大丈夫。
あなたのままで、安心して話せる場所、ここにあります。
(守秘義務がありますので、相談内容はどこにも漏れません)

▶️ LINEで「無料相談」と送るだけでOK
LINEのID検索で 「@125bzmlf」 と検索、または以下の画像から登録にお進みください。

友だち追加

▶️LINEの登録に抵抗がある方や、落ち着いて文章で気持ちを整理したい方は、こちらのフォームをご利用ください。

まとまっていない内容でも大丈夫です。
無理に詳しく書く必要はありません。また匿名でのお問い合わせも可能です。ただしこちらから返信するためのメールアドレスはご記入ください。

▶ 文章で相談する(Googleフォーム)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeQf7Zi_kLWYRIc5LEsb7PwFvFctd57cY0NHxJ5h71drLlNkw/viewform

コメント

タイトルとURLをコピーしました