安心と再会のシンボルストーリー|猫物語54

再会の谷のイメージ画像 モノとチャトラの物語

月の光がしんしんと降り注ぐ夜。

丘の上に広がる『星の谷』と呼ばれる場所に、ソラ君は静かに座っていた。

風はやさしく、葉がこすれる音だけが響いている。

その谷には、不思議と「誰かに会える気がする」──そんな空気が流れていた。

「……来るって、信じてたんだ」
ソラ君はぽつりとつぶやいた。

チャトラとモノがやってくるのが、遠くからでもわかった。
ふたりとも、どこか緊張しているようで、それでも足取りは迷いがなかった。

「ソラ君……!」
チャトラが先に声をかけた。

「……ここで待ってたんだ」
ソラ君の声は、少し震えていた。

モノは何も言わずに、そっとソラ君の隣に腰を下ろす。
チャトラも、続くようにソラ君の反対側に座った。

3匹は、ただ空を見上げた。
言葉よりも先に、心がつながっていた。

モノがふとつぶやく。
「ここって、安心するね」

 

ソラ君がうなずいた。
「そう、ぼくにとっての『帰れる場所』だったのかもしれない」

この谷には、過去と未来をつなぐ『なにか』があるようだった。

忘れていた記憶、すれ違っていた気持ち、見えなかった絆──

それが、少しずつ、形になっていくような時間が流れていた。

「また、会えたね」
チャトラがぽつりと言うと、ソラ君は目を細めて笑った。

「うん。ちゃんと、また会えた」

それは再会の物語であり、安心の象徴だった。
星の谷は、彼らを迎え入れてくれる場所だったのだ。

モノとチャトラより、あなたへ

  • 「会える」と信じている人に、いつかまた会えるにゃ
  • 言葉がなくても、心が届く場所はちゃんとあるんだにゃ
  • 安心できる場所は、自分の中にも見つけられるんだにゃ、あなたのどこにあるかにゃ。

筆者のことば

誰かと「また会えた」と感じる瞬間は、言葉以上に大きな意味を持ちます。

心理学の研究では、人の安心感は「関係の継続可能性」によって育まれるといわれています。たとえ離れていても「つながりは切れていない」と信じられることが、心を強く支えてくれるのです。

愛着理論の視点から見れば、安心できる関係には「安全基地(secure base)」という役割があります。子どもが親に対して感じるように、「この人がそばにいてくれる」「戻れる場所がある」と思える存在がいると、人は安心して世界に向かうことができます。大人になっても、この安心感は友人やパートナー、仲間との関係性に引き継がれていきます。

また、神経科学的には、安心できる人や場所に触れると、副交感神経が優位になり、心拍数が落ち着き、体全体がリラックス状態に入ります。だからこそ「ただ一緒にいるだけ」で気持ちが安らぐのです。言葉でうまく伝えられなくても、安心できる空気感がそのままセラピーのように作用します。

星の谷での再会は、まさに「心の安全基地」に触れた体験です。

過去に傷ついた記憶も、未来への不安も、その瞬間だけはやわらぎ、
「大丈夫、ここにいていいんだ」と身体ごと感じられる。

こうした『ただ居られる場所』を持つことは、現代のストレス社会でとても大切なことです。

そして、その場所は必ずしも外の世界だけにあるわけではありません。

自分の内側に「安心して戻れる場所」を見つけられれば、どんなときも心は孤独ではなくなります。静かな夜に空を見上げたり、信頼できる人を思い出したり──それだけで、自分の中に小さな「星の谷」が生まれるのです。

🪐 心のワーク

  1. あなたが「安心できる場所」はどこですか? 家、自然の中、人のそば…自由にイメージしてみましょう。
  2. 最近「再会」できてうれしかった出来事は? それが何を教えてくれましたか?
  3. 大切な人と、ただ一緒に“静かにいる時間”を作ってみましょう。

 

 

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悩んだとき。
ひとりで抱え込みそうなとき。
まだ「相談」と呼べるほど、言葉になっていないとき。

自分の本音がどこにあるのかわからなくなった心に、
小さく光が灯るように──
あなたが あなたに戻れるように──

そんな願いを込めて書いています。


🌊 第4作目:『水のほうへ ―― 光と闇の法則・澪編』
がんばっているのに、なぜか息が苦しい。
ちゃんと話しているはずなのに、心がすり減っていく──
「強くなること」を選び続けてきた女性・澪が、
もう一度“自分に戻る”までを描いた、静かな再生の物語。
境界線・呼吸・安心感をテーマにした一冊です。


🌙 第3作目:『話してるのに伝わらない夫と、心がすり減る妻』
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夫婦・パートナー間で起こる
見えない心理のズレを言語化し、
境界線の視点からほどいていく一冊。


🪞 第2作目:『光と闇の法則 ―― わたしを映す8つの鏡』
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自分を責めるループから抜けたい人へ。


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新しい選択肢を、具体的な実践とともに届ける
『読むだけで少し楽になる』心のレッスン帳。


📚 どの本も共通しているのは、
答えを押しつけないこと。
無理に変えようとしないこと。

読むことで、
「あ、戻ってきたかも」
そんな感覚を思い出してもらえたら嬉しいです。

よければ、あなたの本棚にも一冊、
今の心に合うものを迎えてもらえたら──。

📚 シリーズ全話はこちら

モノとチャトラの物語全話はこちら:
https://kyoko.work/category/monotochatora/

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