ただの猫─自己価値を見つける旅|猫物語44

チャトラっぽい猫があくびをしている写真 モノとチャトラの物語

静かな昼下がり。

ソラ君は、縁側に座ってぼんやりと空を見上げていた。

風がカーテンをふわりと揺らし、柔らかい光が部屋の中を優しく包む。

チャトラが声をかけた。

「……ソラ君、どうしたん?ぼーっとして」

 

ソラ君は少し首をかしげて、ぽつりとつぶやいた。

「なんかさ……『自分って何者なんだろう』って思ってて」

チャトラは隣に腰を下ろして、しっぽをそっと重ねた。

「なんでそんなこと、思ったん?」

 

ソラ君は、少しだけうつむきながら答えた。

「最近ね、『ただの猫じゃん』って言われたの。……それが、なんだか胸に引っかかって」

モノもそばに来て、小さくうなずいた。

「その言葉、なんか刺さるよな。『ただの』って、誰が決めたんやろな」

比べることで見失った、自分の輪郭

「うらやましかったんだ」

ソラ君はぽつりと言った。

「チャトラは、堂々としてて。モノは、やさしくて。」

 

「わたしは……目立たないし、特別なこともない。 なのに、みんなが大事にしてくれるのが、申し訳なくて」

チャトラは、ふわりと笑った。

 

「でもな、ソラ君。『大事にされる理由』を、見つけようとする必要ってあるんかな?」

 

モノも続けた。

「存在してるだけで、十分なんやて。そこに『居てくれる』ことが、どれだけの安心か……」

 

ただ、そこにいるだけで意味がある

ソラ君は、目を少しうるませながらつぶやいた。

「……そう思っても、すぐ忘れちゃうんだ。また、『僕なんて』って思っちゃう」

チャトラは、優しく肩をぽんぽんとたたいた。

「それでええやん。忘れても、また思い出せばえ〜て。何回でも、何回でもな」

 

モノが笑った。

「思い出すたびに、ちょっとずつ信じられるようになるんや。『僕は、ただの猫じゃない』ってな」

 

ソラ君は、ちいさく笑った。

空を見上げるその目は、さっきよりもずっとまっすぐで、あたたかかった。

モノとチャトラより、あなたへ

  • わたしたちは、誰かに認められた瞬間に価値が生まれるんじゃないんだにゃ
  • あなたが『存在してる』こと、それだけで、誰かの安心であり、希望なんだにゃ。
  • どうか忘れたら、また思い出して。
  • あなたは、『ただの』なんかじゃないんだにゃ。You are オーセンティック。

筆者のことば

わたし自身も、昔は「ただの主婦」「ただの会社員」と自分を小さく表現していました。
まるで「特別な才能や役割を持っていないと、存在する意味がない」と思い込んでいたんです。

でも心理学では、人がもっとも深いレベルで求めているのは「存在承認」(承認欲求の一つです)──つまり「何かをしたから」ではなく「そこにいてくれるから大切だ」と
感じてもらうことだと言われています。

これは幼少期に親との関係で育まれる「無条件の愛」の延長でもあり、大人になっても私たちの心を支える根幹です。

逆に「条件つきの価値」──役割や成果によってしか認められない環境に長くいると、やがて自分で自分を「ただの〜」と評価してしまいます。社会学者も「比較の文化は、自己価値の侵食を生む」と指摘しています。

けれど、存在にはそもそも『ただ』なんてつかない。

哲学者カール・ロジャーズも「人は存在そのものが価値である」と語っています。

誰かが笑顔になれたり、安心できたりするのは、あなたがそこにいて呼吸しているからこそ。特別さは「成果」ではなく「在ること」から生まれるのです。

もちろん、「私なんて」と思ってしまう瞬間は何度もある。
でも、そのたびに「それでも私はここにいる」という事実を思い出せばいい。

忘れても、また思い出せばいいんです。繰り返すうちに、それが少しずつ心に根を張っていきます。

どうか自分を「ただの」と卑下しないでください。そして、大切な人にも「あなたは特別だよ」と伝えてあげてください。わたしたちは皆、この世界を形づくる大切なピースであり、欠けてしまっては全体が成り立たない存在なのです。

今日、あなたが呼吸していること自体が、この世界にとってかけがえのない意味を持っています。

🕊 心のワーク

  1. 「わたしは『ただの〇〇』じゃない」と言葉にしてみましょう。
  2. 自分にとっての『意味のある存在』って誰?その理由も書いてみて。
  3. その理由に気がつけたのはあなたにはその一部が存在するから。あなたの魅力を自分で考え直してみて。

 

 

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心にそっと寄り添うストーリーと、心理学のエッセンスをぎゅっと詰め込んだ 4冊をKindle出版しています。

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悩んだとき。
ひとりで抱え込みそうなとき。
まだ「相談」と呼べるほど、言葉になっていないとき。

自分の本音がどこにあるのかわからなくなった心に、
小さく光が灯るように──
あなたが あなたに戻れるように──

そんな願いを込めて書いています。


🌊 第4作目:『水のほうへ ―― 光と闇の法則・澪編』
がんばっているのに、なぜか息が苦しい。
ちゃんと話しているはずなのに、心がすり減っていく──
「強くなること」を選び続けてきた女性・澪が、
もう一度“自分に戻る”までを描いた、静かな再生の物語。
境界線・呼吸・安心感をテーマにした一冊です。


🌙 第3作目:『話してるのに伝わらない夫と、心がすり減る妻』
「どうしてこんなにすれ違うの?」
「話しているだけなのに、なぜ傷つくの?」
夫婦・パートナー間で起こる
見えない心理のズレを言語化し、
境界線の視点からほどいていく一冊。


🪞 第2作目:『光と闇の法則 ―― わたしを映す8つの鏡』
HSP気質、インナーチャイルド、自己肯定感の低さ──
心の奥にあるテーマを
「8枚の鏡」という物語構造で、やさしく見つめ直す本。
自分を責めるループから抜けたい人へ。


🥚 第1作目:『わたしと仲直りする優しいレッスン』
完璧主義、罪悪感、自分責めに疲れてきた方へ。
セルフ・コンパッション(自分への思いやり)という
新しい選択肢を、具体的な実践とともに届ける
『読むだけで少し楽になる』心のレッスン帳。


📚 どの本も共通しているのは、
答えを押しつけないこと。
無理に変えようとしないこと。

読むことで、
「あ、戻ってきたかも」
そんな感覚を思い出してもらえたら嬉しいです。

よければ、あなたの本棚にも一冊、
今の心に合うものを迎えてもらえたら──。

📚 シリーズ全話はこちら

モノとチャトラの物語全話はこちら:
https://kyoko.work/category/monotochatora/

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HSP気質で、人との距離感に悩んだり、
「ちゃんとしなきゃ」と自分に厳しくしてしまったり。
夫婦のトラブル、恋人同士のトラブル。これって別れた方がいいのかな?
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「わたし、このままでいいのかな?」
「ちゃんとできない自分を責めちゃう」
そんなモヤモヤも、心の奥にある『あなたの願い』も、大切に聴かせてくださいね。

── ひとりで抱え込まなくて、大丈夫。
あなたのままで、安心して話せる場所、ここにあります。
(守秘義務がありますので、相談内容はどこにも漏れません)

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