ワーク

モノとチャトラの物語

安心してると、不安になる理由|猫物語90話

昼下がり。部屋にはやわらかな光が満ちていて、外では風が静かに木の葉を揺らしていた。モノは窓辺で丸くなり、チャトラはその少し離れたところで、床に座っていた。なにも起きていない。ケンカもない。責められることも、急ぐ用事もない。……それなのに。「...
モノとチャトラの物語

強がらなくても、ここにいていい朝|猫物語89話

朝の光が、屋根裏の窓から静かに差し込んでいた。チャトラは、まだ少し重たい体を引きずるように目を覚ました。「……朝、か」昨日あんなに泣いたのに、世界は何事もなかったように朝を連れてくる。そのことが、少し不思議で、少し救いでもあった。隣を見ると...
モノとチャトラの物語

ソラ、最後のメッセージを残す─愛と叡智の贈り物|猫物語第86話

夜の空気がひんやりとして、月がやわらかく庭を照らしていた。ソラ君は縁側に座り、遠くの星をじっと見つめていた。チャトラとモノは、その横にちょこんと並ぶ。「なぁ……モノ、チャトラ。ぼく、そろそろ行かなきゃいけないみたいなんだ」その声はいつもと変...
モノとチャトラの物語

存在そのものを抱きしめる─ありのままを肯定する光|猫物語83話

ある日の夕暮れ。チャトラは窓辺でじっと外を眺めていた。夕陽が赤く差し込み、その影が長く伸びている。「……わたしって、なんやろな」ぽつりとこぼれた声は、空気に溶けて消えていく。できないことも多い。すぐ落ち込む。モノみたいに優しくもなれない。ふ...
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祈りの丘へ─魂の願いを解放する旅|猫物語76話

朝霧のなか、チャトラとソラは小高い丘へ向かって歩いていた。ここは村で「祈りの丘」と呼ばれている場所。古くから『願いを風に託す場所』と伝えられていた。ソラ君は足取りをそっと弱め、朝霧の中でゆっくり息を吐いた。緊張しているのが、静けさ越しに伝わ...
モノとチャトラの物語

「ありのままでいい」と思えた日─自己肯定感の最終章|猫物語75話

その日は雨上がりの朝やった。窓辺に差し込む光の中で、モノはじっと自分の毛並みを見ていた。「ぼくの毛、なんやツヤもないし、チャトラみたいにきれいじゃないな……」小さな声でつぶやいたとき、胸の奥に重たいものが広がった。ずっと「もっとちゃんとせな...
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「永遠じゃない」ことを受けとめる─儚さと命の循環|猫物語74話

縁側に座って、ソラ君は庭の花をじっと見つめていた。昨日まで鮮やかに咲いていた花が、今朝はもうしおれている。「……なんで、こんなに早く枯れてしまうんだろう」その声は、どこか寂しさを含んでいた。チャトラがそっと隣に腰を下ろす。「ソラ君、花は永遠...
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恐れに名前をつける─影の統合とインナーワーク|猫物語73話

夜、屋根裏の隅でチャトラがじっと丸くなっていた。モノが声をかけても返事をしない。そのすこし離れた物陰で、ソラ君が静かに横たわっていた。まばたきひとつせず、けれどチャトラの方だけを見つめている。「チャトラ、どうしたんや?」やがて小さな声が返っ...
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ほんとうの世界─認知の転換と悟り|猫物語72話

ある日の夕暮れ。モノは窓辺に座って、空の色をじっと眺めていた。オレンジから群青へと変わっていくグラデーション。けれどモノの目には、それが「夜が迫ってくる暗さ」として映っていた。「なんや……だんだん、世界が沈んでいくみたいや」そうつぶやくモノ...
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未来をつむぐ約束──魂の記憶と人生の再設計|猫物語71話

「なんでこんな出来事ばかり起きるんやろ」──そんな問いの裏には、魂が選んできたテーマが隠れているのかもしれません。今日は、ソラとモノが未来をつむぐ静かな夜のお話。星空の下の対話夜の縁側に腰を下ろし、ソラは静かに空を見上げていた。モノが隣に座...