モノとチャトラの物語

モノとチャトラの物語

ただそばにいる─共感と寄り添いの力|猫物語29

ある雨の日の午後。ソラは窓辺で、静かに雨粒が流れていくのを眺めていた。ガラスにくっついた雨粒が、繋がって、速度を変えてゆっくり落ちていく。時には早く。時にはゆっくりに。そこへ、チャトラがやってきた。「ソラ君……ちょっと、いい?」いつもよりも...
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ひとりになりたい─HSPさんの繋がりと孤独|猫物語28

その日のチャトラは、ずっとなんとなく落ち着かない様子だった。モノとソラが並んでなにやら楽しそうにしているのを、遠くからぼんやりと見つめていた。「……なんでやろな」小さくつぶやきながら、チャトラはそっと屋根裏の隅に身を潜めた。「なんか、うるさ...
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何もしない時間─がんばりすぎるあなたへ|猫物語27

その日は朝から、なんやずっと落ち着かんかった。モノは本棚の上に寝転がってたけど、何回も寝返りをうっては、小さくため息をついていた。チャトラが下からのぞきこんで言った。「モノ、なんかソワソワしてない?」 「うーん……なんか、なにかせなあかん気...
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月の階段でけんか─人間関係のもやもやと和解|猫物語26

夜の屋根裏に、ふんわりと月の光がさしこんでいた。チャトラは、窓辺にちょこんと座りながら、しっぽをぱたぱた揺らしていた。少し機嫌が悪い。ソラは、その隣で静かに本を読んでいた。表紙は『世界の鉱石と宝石図鑑』。まさに、ソラらしいチョイスだった。…...
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夜の闇と話す―不安や孤独と向き合う猫物語25

夜の屋根裏は、しん、と静まり返っていた。チャトラもソラも寝ている。モノはただひとり、窓の外に広がる夜空を見つめていた。月も雲に隠れ、星も見えない。あたり一面が黒く、深く、静かだった。「なんやろな、この感じ。」モノはつぶやいた。なんとも言えん...
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自分責めに気づく─自己批判を手放す猫物語24

「またやってまった……」チャトラがぽつりとつぶやいた。屋根裏部屋のすみっこ、ひなたの中で、しょんぼりと座っている。さっき、モノの大事にしてた紙袋を、うっかりひっくり返してしまったのだ。「わたしって、なんでこう、いつもドジなんやろ……」そう言...
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空色の石と安心─繊細さんの安心基地|猫物語23

「ソラ君、あの石ほんまに大事にしてたんやな……」チャトラがぽつりとつぶやいた。静かな夕方の裏庭。モノは、落ち葉のあいだからそっと鼻をつっこんで、クンクンと石の気配を探っていた。「モノ、そのへん、なんか感じる?」 「……ちょっと、ひんやりする...
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落とした空色の石─繊細さんの心がざわつく日|猫物語22

「……それ、なんやの?」チャトラがソラ君の首元をのぞきこんだ。ソラ君の首輪には、小さな 空色の石が、ちょこんと揺れている。「これ? 安心の石だよ」「安心の……石?」モノが首をかしげた。「うん。小さいころ、よく怖い夢見て泣いてたんだ。そのとき...
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涙をこらえた昼下がり─人知れずがんばるあなたに|双子の猫の物語【第21話】

午後の陽ざしが差し込む静かな時間、モノは窓辺にじっと座っていた。チャトラがキッチンで小さなおにぎりを丸めながら、ちらりとその背中を見つめた。「……モノ、元気ないんか?」 モノはふっと息を吐いて、ぽつりとつぶやいた。「なんやろな……胸の奥が、...
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甘えるってむずかしい─HSP気質と甘え下手|猫物語20

ある夕暮れ、チャトラは毛づくろいをしながら、ちらちらとモノの方を見ていた。「モノって、甘えるの上手やなぁ……」モノはごろりと寝転んで、チャトラを見た。「そうかな? チャトラも、たまには『甘えたい』って思ったりせえへん?」 チャトラは、ちょっ...