いい人をやめたいあなたに|猫物語8

モノとチャトラの物語

「……わたし、もう いいよ って言いたくないんよね」
チャトラは、毛づくろいの手をぴたっと止めた。

モノは、ふわっと瞬きをしてから言った。
「チャトラ、なんかあった?」

 

「この前な、チャトラって気が利くよね〜って言われてさ、うれしかったよ?でもさ、なんか、それって……“空気読んでくれてありがとう”って意味やって、気づいてまって」

モノはゆっくりうなずいた。

「なるほどな。それって、チャトラの “本当の気持ち” は、どこいった?ってなるやつ?や?」

 

「うん……なんか、いつも我慢して、“大丈夫”って言ってる自分が、わからんくなってきて」

 

そのとき、モノはにっこり笑った。
「じゃあ、練習してみよっか。“わたしはここにいる”って、言う練習」

 

チャトラは首をかしげた。
「え、どうやって?」

 

「たとえば、
“わたしそれ、いやや”って言ってもいいし、
“いまちょっとしんどいかも、、”って言うだけでもいい。
それ、ちゃんと “ここにいるチャトラ” の声やん?」

 

チャトラは、もぞもぞしながらも言ってみた。
「……わたしね、『もうちょっと甘えてもいい?』って言いたかったこと、けっこうあるんやけど」

 

モノは満面の笑みでうなずいた。
「それ、それ!めっちゃいいやん!ぼく、聞けたの、うれしいもん」

 

チャトラは、ぽっと顔を赤くして、でもちょっとだけ胸を張った。


モノとチャトラより、あなたへ

「いいよ」って言いすぎて、ほんとは “どうしたかったか”が、見えなくなること、あるのにゃ。

でも、自分の気持ちをちゃんと伝えるのって、
「ここにいるわたし」の存在を大事にする練習 やと思う。

少しずつで大丈夫。
チャトラといっしょに、ちょっとずつ、声を出していこうにゃ。

筆者がいい人をやめたくなった、あの日のこと

わたしもかつて「いいよ」「だいじょうぶだよ」と、何度も無理して笑ってきた時期がありました。

家庭でも職場でも、なるべく角が立たないように、人に気を使い、子どもたちの前でも笑顔でいることを心がけていました。

でもある日、会社に行けなくなってしまった。笑えなくなってしまった。会社についても事務所に入れなくてトイレで泣いてしまった。上司が出てきてくれて、わたしを早退させてくれた。何をあんなに怯えていたのかわからない。でも今思うのはいい人じゃなくなってしまう恐怖が一番強かったんじゃないかな。

「わたし、なんでこんなに頑張ってるのに、苦しいんだろう」
そう思ったとき、頭に浮かんだのは、いつも言ってきた「いいよ」という言葉。

誰かのために我慢してきたけれど、本当は、甘えたかった。
頼りたかった。
でも、迷惑をかけてはいけないと思って、言えなかった。

実際には休職して、自分を見つめ直しましたが、その後わたしは少しずつ
「お試しで“いいよ”をやめてみよう」と思ったんです。

メーリングリストの登録を断ってみたり、配られる試供品を受け取らなかったり、
お誘いや、ちょっと気が進まない仕事の依頼も、やんわり断ってみた。

そしたら、不思議なことが起こりました。

「あ、なんとかなるかも」
そう思えたんです。

それまでは、NOを言ったら関係が壊れるんじゃないかって怖かったけど、
実際には何も壊れなかった。
むしろ、自分に「それでいいよ」って言えるようになったんです。

そのとき、初めて、ほんとうに「だいじょうぶ」と思えた気がしました。

このモノとチャトラの物語は、そんな私自身の小さな挑戦から生まれたものです。

無理に「いいよ」って言い続けることは、自分の存在を小さくしてしまう。
でも、「わたしはここにいる」と声を出すことは、自分を大切にする第一歩です。


般若さんも言ってます。55秒目。
https://youtu.be/2DOOhMOwL-s?si=FQg4zffpeJboGC7h&t=55


 

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悩んだとき。
ひとりで抱え込みそうなとき。
まだ「相談」と呼べるほど、言葉になっていないとき。

自分の本音がどこにあるのかわからなくなった心に、
小さく光が灯るように──
あなたが あなたに戻れるように──

そんな願いを込めて書いています。


🌊 第4作目:『水のほうへ ―― 光と闇の法則・澪編』
がんばっているのに、なぜか息が苦しい。
ちゃんと話しているはずなのに、心がすり減っていく──
「強くなること」を選び続けてきた女性・澪が、
もう一度“自分に戻る”までを描いた、静かな再生の物語。
境界線・呼吸・安心感をテーマにした一冊です。


🌙 第3作目:『話してるのに伝わらない夫と、心がすり減る妻』
「どうしてこんなにすれ違うの?」
「話しているだけなのに、なぜ傷つくの?」
夫婦・パートナー間で起こる
見えない心理のズレを言語化し、
境界線の視点からほどいていく一冊。


🪞 第2作目:『光と闇の法則 ―― わたしを映す8つの鏡』
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心の奥にあるテーマを
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自分を責めるループから抜けたい人へ。


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完璧主義、罪悪感、自分責めに疲れてきた方へ。
セルフ・コンパッション(自分への思いやり)という
新しい選択肢を、具体的な実践とともに届ける
『読むだけで少し楽になる』心のレッスン帳。


📚 どの本も共通しているのは、
答えを押しつけないこと。
無理に変えようとしないこと。

読むことで、
「あ、戻ってきたかも」
そんな感覚を思い出してもらえたら嬉しいです。

よければ、あなたの本棚にも一冊、
今の心に合うものを迎えてもらえたら──。

📚 シリーズ全話はこちら

モノとチャトラの物語全話はこちら:
https://kyoko.work/category/monotochatora/

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